■
ダンナのお母さんが亡くなった。
一か月前、体中に転移している癌が見つかり、その3週間後、「息が苦しい」で救急病院に運ばれたが、心臓麻痺、これも手の打ちようがない状態で、痛み止めと栄養剤、酸素吸入だけで、せめて痛みがなく苦しくない状態でいてほしいと願うばかり。その10日後だった。
90歳近い年齢ででついこの間まで自分のアパートで一人暮らししていた。
毎日買い物や医者、お友達とカード遊び、体操のコースに通ったり、文化講演などにも顔を出していた。あちこち痛くなってはいたが、動かなければ体がもっと衰えるということで、日本でいえば階段を3階まで毎日往復するような頑張り屋でもあった。
第二次世界大戦のさ中、6歳で家族から引き離され疎開させられた。いろいろと厳しい子供時代を送ったにもかかわらず、困った人がいればすぐ助けの手を差し伸べたり、私もドイツでは外国人ながらかなりかわいがってくれるような温かく広い心の持ち主だった。
死に顔はとても安らかで眠っているよう。
眠るように逝ったとのこと。苦しまないでよかった・・・。